目 次
北中連の動き 北中連第25回通常総会
県中央会第45回通常総会
北九州市経済局長・北中連役員懇談会
北中連理事会
北中連表彰選考委員会
北九州市表彰式
北九州市商店街機能再生支援事業
北中連創立45周年記念事業ホームページ開設

 特 集 夏季対談 佐藤福岡県商工生活労働常任委員長・坂本会長
   
商店街訪問 門司みなと商店街振興組合
北九州市小倉北区旦過商業協同組合
八幡中央区商店街協同組合

北中連行事 北中連組合事務局担当者連絡協議会総会・交流会
北九州市高年齢者就業支援センター記念シンポジウム

関係機関の動き 福岡県中小企業支援センター設立
商工中金北九州支店
国民生活金融公庫
福岡県信用保証協会北九州支所
(財)北九州市中小企業共済センター
北九州博覧祭2001
アジア産業交流フェア・台湾電気・電子工業部品展
民営職業紹介所相談コーナー開設

事務所だより 新規設立組合紹介
新会員・新賛助会員紹介
会員通信 観月会案内
表紙水彩画家プロフィール
北中連日誌

協賛広告  

賛助会員募集 賛助会員加入ご案内、(社)北九州中小企業団体連合会概要

 北中連第25回通常総会開催 −創立45周年を迎え更なる飛躍をー
坂本会長あいさつ
 

第25回通常総会(議長 原副会長)

 社団法人北九州中小企業団体連合会(以下北中連)では、5月15日(月)15時30分、小倉北区の小倉ガーデンホテル紫川6階大広間において、第25回通常総会を開催しました。
 当日は、麻生県知事、朝野福岡県北九州商工事務所長、草葉北九州市経済局参事、安河内中央会事務局長、早坂商工中金北九州支店長の各来賓と会員組合(委任出席を含め)167名の出席のもと盛会に開催されました。
 岡住副会長の司会で、横尾副会長の開会のことばにつづき、坂本会長が次のとおり挨拶をしました。

坂本会長挨拶
 「北中連は創立45周年を迎えることができました。これはひとえに諸先輩方の並々ならぬご努力と、関係機関、そして会員の皆様の絶大なるご支援の賜ものでありまして、ここに改めて厚くお礼申しあげます。
 2000年は、どうやら経済が上向いている如き話題が浮上している年であります。われわれの周りにまで早く波及してくるのを期待したいものです。
 さて、この1年、北中連は基本的方針通り政策提言と情報提供に全力を入れました。その結果、九州通産局、福岡県、北九州市当局との対談、懇談会、懇話会など数多くの建議陳情を成功させましたし、九機振や商工会議所など、関係機関とも綿密な連携ができました。
 情報事業では年はじめにお約束しましたホームページの開設が、4月1日に実行できまして、いよいよインターネットの仲間入りを果たしました。今後は皆様方に数々の情報提供ができることになりました。
 そのほか今期は、はじめて北九州市の委託事業として、商店街機能再生検討を行ったり、先進商店街の視察を行ったりしました。
 経済の先行きはまだまだ不透明なときですので、北中連は与えられた使命を厳正に遂行してゆきたいと思います。
 何卒力強いご支援、ご協力のほどをお願い致しまして、総会開会のご挨拶といたします」
 つづいて、原副会長を議長に選出して議事に入りました。
 11年度事業報告、決算報告、12年度事業計画、収支予算書、役員改選まで全議案とも満場一致で原案どおり承認可決されました。

表彰式

表彰式(磯井理事長の謝辞)

 引き続いて創立45周年を記念して表彰式を執り行い、優良組合(7組合)、組合功労者(10名)が受賞され、坂本会長から「本日、ここに来賓各位のご臨席を得まして優良組合等の表彰式を北中連創立45周年記念として行いますことは、大変意義深いことでございます。
 表彰をお受けになる皆様、まことにおめでとうございます。
 今回表彰を受けられました皆様は、いずれも、協同組合等の組織化及び維持そのものが困難な時期に長年にわたり、よく、困難を克服され組合組織の維持向上に努められるとともに、中小企業の発展並びに地域の振興に大きな貢献をなさいました。
 私は、その日ごろのご苦労に対し、深く敬意を表しますとともに、受賞を心からお祝い申し上げます。
 皆様におかれましては、今後とも、中小企業の伸展のためにその貴重なご経験をもってご支援とご協力を賜わりますようお願いいたします。
 本日はまことにおめでとうございます」と祝辞を述べ、受賞者を代表して、門司中央市場商業協同組合磯井理事長から謝辞を頂きました。 つづいて、麻生福岡県知事(代読、松本福岡県商工部次長)より次のような祝辞を頂きました。「北九州中小企業団体連合会の第25回通常総会のご盛会を心からお喜び申し上げます。貴連合会におかれましては、昭和29年の設立以来北九州の中小企業団体の中核として、様々な事業を推進され、中小企業の振興と地域経済の発展に大きく貢献してこられました。これも坂本会長を始め会員の皆様の並々ならぬご努力の賜物と心から敬意を表します。

松本県商工部次長あいさつ

 今日、中小企業を取りまく環境を見ますと、長引く景気低迷の中、少子高齢化の伸展のなか、経済のグローバル化や規制緩和の伸展、リサイクル問題の対応など、大きな構造変化の波が寄せております。
 貴連合会におかれましては、持ち前の企業化精神や機動力を発揮され変化に的確に対応されまして、本県経済の力強い担い手として、更なる飛躍をとげられますことを期待するとともに、更に組織強化に努められ会員の英知を結集されまして県内中小企業振興にご尽力頂きますようお願い申し上げます。
 県としましても、景気回復を図るために、社会資本整備や金融対策を始め21世紀型産業構造の構築に向け創造的中小企業を育成するため福岡ベンチャーマーケットの開催やマルチメディア産業の振興、インターネットを使った企業間取引の推進など積極的に取り組むとともに、商店街の活性化や観光の振興等を鋭意進めてまいります。
 終りに、北九州中小企業団体連合会の益々のご発展と皆様方の一層のご活躍を祈念いたしまして、お祝のことばといたします」
 祝電披露のあと、千々和副会長の閉会のことばで、総会は終了しました。

来賓紹介

懇 親 会
 4階の大広間において、本村副会長の司会・開会のことばで懇親会を開催しました。
 坂本会長の挨拶のあと、各界代表の来賓として武智北九州市議会議長、松本福岡県商工部次長、志賀北九州市経済局長、山本北九州商工会議所専務理事ほか全員の紹介につづいて、来賓を代表して志賀経済局長からご挨拶をいただき、武智市議会議長の乾杯の音頭で祝宴に入りました。
 長引く景気低迷のなか、来賓、会員相互の交流を深めるため、活発な情報交換がなされました。


志賀経済局長あいさつ


懇親会風景


乾杯(武智市議会議長)


北中連創立45周年記念会長表彰受賞者
優良組合 7組合
北九州市防水工事業協同組合
協同組合北方新町商店会
黄金商店街協同組合
小倉タクシー事業協同組合
戸畑電気工事業協同組合
西日本砂・砂利採取販売協同組合
福岡紙文具事務機商協同組合
組合功労者 10名
磯井 肇 (門司中央市場商業協同組合理事長)
大津久 忠 (協業組合スワンマート理事長)
門田 芳雄 (市場通り商店街振興組合理事長)
自見 榮祐 (響工業団地協同組合理事長)
松本 和彦 (アサヒ運送事業協同組合副理事長)
籾井 稔 (北九州運輸協同組合理事長)
守田 軍輝 (北九州管工事協同組合副理事長)
山口 伸一 (戸畑中本町商店街協同組合理事長)
山外 正人 (西日本鋼橋塗装協同組合専務理事)
山本 展夫 (和洋食品協業組合理事長)

(社)北九州中小企業団体連合会役員名簿
(平成12年6月1日改選)
役員名 氏名 所属組合
会長 坂本 勝 小倉機器工業(協)
筆頭副会長 大江 貞夫 門司鉄工(協)
副会長 安部 愿 (協)若松商連
 〃  横尾 八郎 北九州アスベスト材改修処理事業(協)
 〃  千々和 岱 三ヶ森商店街(振)
 〃  岡住 清 (協)安協会
 〃  原 義治 (協)鳥町共栄会
 〃  木村 英昭 行橋京都電機商業(協)
常任理事 村山 克彦 小倉鉄工団地(協)
 〃  栗田 任士 天神商店街(振)
 〃  橋本 栄 門司港船舶事業(協)
 〃  西野 茂 (協)門司商業会
 〃  甲斐 義雄 エース電器(協)
 〃  山口 伸一 戸畑中本町商店街(協)
 〃  山本 展夫 和洋食品(協業)
理事 兵頭 昭彦 西日本鋼橋塗装(協)
 〃  清水 丈夫 (協)趣裳会
 〃  木村 鐵雄 北九州職域販売(協)
 〃  桂口 春雄 小倉食肉事業(協)
〃  平田 衞 (協)日専連北九州
役員名 氏名 所属組合
理事 松田 健三 北九州粧業(協)
 〃  佐野 正徳 北九州管工事(協)
 〃  池浦 正勝 (協)ニューロビングループ
 〃  萩 正博 (協)東友会
 〃  大津久 忠 (協業)スワンマート
 〃  松島 宏 (協)まつしま会
 〃  籾井 稔 北九州運輸(協)
 〃  中山 久雄 玉栄茶業(協)
 〃  黒木 隆憲 八幡鉄工業(協)
 〃  芳賀 晟寿 共栄開発(協)
 〃  岩井 清 (協)くすりの九友会
 〃  自見 榮祐 響工業団地(協)
 〃  前田 俊朗 若松本町銀座商店街(振)
 〃  花田 恭造 若松鉄工業(協)
 〃  門田 敬右 行橋市魚町商店街(振)
 〃  森若 国光 (協)苅田建設協力会
 〃  貞末 光政 中間市建設(協)
監事 磯井 肇 門司中央市場商業(協)
 〃  青木 茂 京町銀天街(協)
 〃  門田 芳雄 市場通り商店街(振)

平成12年度 重点活動目標
1 会員組合の活性化対策の推進
2 組織強化対策と情報提供事業の積極的推進
3 商店街機能再生支援事業等の推進
4 中小企業振興施策の強化拡充のため建議陳情の積極的推進
5 関係機関との交流と多角的な中小企業連携の推進

鉄工業部会委員名簿
(平成12年5月15日委嘱)
役職名 代表者 組合名
部会長 岡住 清 (協)安協会
副部会長 自見 榮祐 響工業団地(協)
委員 坂本 勝 小倉機器工業(協)
 〃  大江 貞夫 門司鐵工(協)
 〃  村山 克彦 小倉鉄工団地(協)
 〃  横尾 八郎 北九州アスベスト材改修処理事業(協)
 〃  黒木 隆憲 八幡鉄工業(協)
 〃  花田 恭造 若松鉄工業(協)
 〃  萩 正博 (協)東友会
 〃  稲富 靖彦 (協)東和会
 〃  渡邊 浩 苅田鉄工(協)
 〃  和田 米彦 北九州工業団地(協)

北中連だより NO.92 夏季号 目次へ
 
 特 集  夏季対談
福岡県議会議員 佐藤 正夫氏 ・ 福岡県中央会・北中連会長 坂本 勝
 「北中連だより」第92号(夏季号)では、中小企業問題に対し、幅広く多角的に取り組まれている、福岡県議会議員、商工生活労働常任委員長佐藤正夫氏をお迎えし、本連合会坂本勝会長と対談をしていただきました。
 対談では、北九州のものづくりや、まちづくりについて地域に密着した視点で熱っぽく語られ、希望に満ちた対談となりました。
 なお、対談は(株)九州発条の応接室で行われました。

対談風景

 
坂本:本日はお忙しいなかお時間を頂きありがとうございます。この度、福岡県中央会会長に就任いたしました。中小企業並びに地域産業発展のため、尽力をつくしてまいります。併せて、知事が今、力を入れておられる“ものづくり”にも私の経験を活かせればと思っています。

 人材とものづくりの歴史が北九州にはある
佐藤:中央会の会長ご就任おめでとうございます。今後ともよろしくお願いいたします。今お話に出た“ものづくり”について、今回、北九州に進出されたセイコーエプソンに県で視察に行きました。その時、北九州を選ばれた理由として「人材と今までのものづくりの歴史が、北九州にはある」ということでした。そういった点でも、これから県としては、“ものづくり”に力を入れないといけないと思っています。
坂本:“ものづくり”は、今の時期、大事な課題であると思います。先般福岡で、労働省の会議があり出席しましたが、その時の話題に、高校を出で進学も就職もしない若者が25%もいるそうです。そのような若者が物を使っても、作るという意識が全くないという、話題が出ていました。
 このような状況を改善するためには、やはり初等教育というものが、重要になってくると思います。

 ものづくりは、子供たちの教育から

プロフィール

佐藤 正夫 福岡県議会議員 (45才)

北九州市小倉北区出身。
日本大学生産工学部卒業。
平成7年 福岡県議会議員初当選。
福岡県青少年問題協議会委員。
商工生活労働常任委員会委員長。
福岡県女性の翼実行委員長。
福岡県中小企業対策審議会委員。
趣味:バスケットボール
佐藤:ものづくりのプロフェッショナルが自分の体験を学校現場で見せ、子供にも実際に触ってもらう、そういったものが今の教育の場では少なくなりました。
 オリジナルな話には、子供の目が輝き、話しもよく聞きます。更には、親子体験などが実現してくればと思います。小学生に、将来何になりたいかと聞いたところ、確か一昨年は一番が大工で、今年は二番でしたが、NHKの朝ドラで大工の仕事を取り上げた影響と思いますが、視覚や体験による教育を再認識する必要があります。その点、北九州はものづくりの人材が豊富で、そういう方たちに教育現場に入って頂くような制度が必要だと思います。
坂本:本当に、そう思いますね。
佐藤:このような場合、行政の一番の欠点は、教育は教育、商工は商工、労働は労働という縦割り行政です。それをどこか一つにまとめて、例えば、ものづくりの人が必要であれば、派遣方を中央会にお願いするとか、お互いが手を組みながらやっていくことが、必要だと思います。
坂本:先生が受け持っておられる、商工生活労働委員会の中で、今、一番重点を置いて考えておられることは。

 緊急雇用対策を起爆剤に
佐藤:今年の4月から、県の機構替えがあり、商工労働部が、労働局になりました。それに生活局が加わり、商工生活労働部と大変大きな役割を占めることとなりました。
 昨年、国から緊急雇用対策として、県は80億円頂いておりますが、目に見える雇用効果があらわれていません。あと、半年はかかると思います。この緊急雇用対策は、約3年間という期限付ですが、1年の内に、可及的すみやかに予算を消化し、起爆剤とすることを念頭において懸命にやっております。
坂本:これは、もともと繋ぎ雇用といわれ、次の雇用が創出するまでの繋ぎという考えです。
 雇用の創出で言えば、新しい企業を起こすことも大切ですが、既存企業がつぶれないことも大切です。

 貸付制度は企業の命運を握る
佐藤:そのことは、我々商工生活労働委員会の中でも議論になっています。ベンチャービジネスや、ニュービジネスの施策はどんどん出ていますが、今ある企業はどうするのか、その議論がなされていません。ニュービジネスや、情報産業が必要なのは当然のことですが、既存の企業が今一生懸命頑張っている時に、その企業に光をあてなくていいのか。それと、特別融資制度について、例えば運転資金として期間5年の融資を受け、事業の立て直しをしようとがんばっているがなかなか景気が良くならない。そこで返済をもう1年据え置いてもらうという場合、今までは条件変更として扱われていましたが、今年の4月から借替え制度になりました。つまり、5千万円借りて1年間で1千万円返したとします。そこで、4月を超えた場合、また5千万円お貸しします。そして、1年据置で4年間で返して下さいという制度になりました。ところが、企業の方々は意外に知りません。もっとPRしないといけません。
 それと、国が特別保証制度を作りましたが、今のところ来年の3月で終わりますから、それになり代わる制度を作る必要があると思います。それが、特別保証枠になるのか、制度融資として新たなものを作るのか。できれば、その間に国が作ってもらえればなおいいんですが。
坂本:そんなんです。国が置き去りにするようなことになった時、地方行政はどう対応するか、ということです。先日も市の経済局との懇談会で、もしかしたら国が置き去りにする恐れがある。その時は、北九州市の中は北九州市が守らないといけません。何か対策が考えておかないと大変になります、ということを言いました。このことは、同じことが県にも言えます。国の制度ができるまで、繋ぎが切れてしまうと大変なことになります。その一番大きな原因は、返済の原資になる利益が出るほど景気がまだ回復していないということだと思います。
佐藤:景気が少し見えてきたというような話しがありますが、我々の周りにいる方でそう感じている方はいません。私もこの1〜2年で返済分までの利益が上がるのは難しいと思っています。ここで、廃業する企業がでると雇用どころの話しではなくなります。なんとか、行政としても対応しないといけません。そういう意味で、企業振興公社も今後重要な役割を担うことになります。

 パソコン教室に託児所を
坂本:そういう地方公共団体の仕事振りは、我々民間人から見ると、お固い役所仕事のように感じます。民間の、つまり利用する側のニーズをどう捕らえるかが大切だと思います。
佐藤:行政の中で一番民間に近くならないといけないのが商工政策部なんです。たとえば、企業誘致は、お固い官僚ではできませんし、商店街や観光も官僚のやり方では適しません。いかに、民間の気持ちを理解した政策を打つかということが大事だと思います。ですから、知事も商店の方に入って頂くなどいろいろとやっていますが、民間に近い考え方を持って施策を行わないと、空振りしてしまうと思います。商売であれば、お客さんのニーズがあって初めて商売になります。行政はお客さんのニーズではなく、これをやりましょうと下りてくるわけですから、そこにギャップがあるような気がします。

坂本会長

坂本:組織の内部から見ているからちっとも変わらない。自分でいいと思ってますから。外からの声をどんどん取り入れないと変わりません。
佐藤:県の執行部や、商工生活労働委員会に入っている若手の方達と、よく勉強会をするんです。その中で出た話しですが、女性政策課というのがありまして、今回の緊急雇用対策の一環として、パソコン教室と開きました。これがすごく人気があったということです。なぜそんなに人気があるのかと聞きますと、託児所のようなものを横に置いたからだそうです。思いやりがあれば、女性でもたくさんの方が参加することができる、ということです。いい勉強をさせて頂いたと思いました。やはりいろいろな情報を聞いてまわることが必要だと思っています。
坂本:それはいいお話しですね。私が言わんとするところは正にそれで、職務遂行業務を果たすだけではなく、それに新しい発想がないと、ただの消化する機関で終わってしまいます。もう少し、あたたかみのあるものにしたらという気がします。
佐藤:ちょっとしたことだと思います。
坂本:企業振興公社が無料で、商工会議所でも2万円の登録でホームページを作っていますので、相談を受け紹介していますが、何か敷居が高いのか実を結んでいません。飯塚では、専門の機関がありどんどん進んでいるようです。
 なぜ、頼みに行かないのか、利用者側が何を感じているのか一度調べてみることも必要で、これもまた大事な情報だと思います。

 校区単位でのホームページを
佐藤:商工会議所も振興公社も出前インターネット、つまり、インターネットのことは何も知らなくて結構です、一から全部教えてあげます、ということもしています。北九州にインターネットが普及しないということはないと思うんですが…どうなんでしょう。
坂本:製造業もそうですが、商店街でもこれを普及させ、利用していく方がいいと思いますが。何かこう爆発的に進んでいきませんねえ。
佐藤:私もいろいろな商店街の役員会等に行って話しを聞かせて頂きますが、ホームページやインターネットの問題で難しいのが、商店街自体が年を取っていることです。だから、「それはおもしろいねぇ、だけど…」というところで終わっているような気がします。
 もう一点は、商店街とインターネットというのは、相反するものがあると思うのです。店舗を持たなくて商売ができるというインターネット商売と、今まで店舗があってやってきた商店街とは、少し離れたものがあると思います。これをいかに折衷させるかということだと思います。そこで、こういう案があるんです。たとえは、小倉北区の中では、校区が25校区あります。その25校区を、10〜15校区ぐらいに分けて、そこにホームページを作ります。今、ホームページで何かを検索すると有り余る情報が出てきます。極端な例ですが、お肉屋さんで検索すると、全国のお肉屋さんの情報がぱあーっと出ます。しかし、そうじゃないものを欲しがっている人も沢山います。たとえば、北区だけのメニューが欲しいということもあると思います。それが小倉北区全部となると、ちょっと難しいかもしれませんが、先程言ったように、何校区かを一つにまとめてホームページを作り、インターネットで出前の注文を取り、その近くの方が直接運ぶというようなことをすれば、相手の顔も見えるし、高齢化社会にも対応できると思います。こういった、折衷案の市場というか、ニュー市場のようなものが必要になってくるのではないかと思います。このような話しを時々させて頂きますが、しかしなかなか商店街の方が乗ってこられないんです。
坂本:なぜですかね。もういいっていう雰囲気があります。
佐藤:そういった中でも、若手の2代目3代目がいて、いろいろとやっていこうと思っている所は一緒にやりましょうよと、食い付いてきます。実際に、今そういうのを立ち上げようとしているグループもあります。このへんがパワーがあるかないかだと思いますが、恐らくそういうことをしていかないと、今までの既存のやり方では、商店街というのは衰退していくのではないかと思います。

 商店街の活性化は“まちづくり”から
坂本:商店街の問題は、まちづくりのなかで考えないといけないと思います。まちづくりというのは、高齢化や少子化問題を抜きにしては考えられないわけですから。
 昨年から、市の委託事業で商店街の問題を取り上げていろいろと調査活動等をしておりますが、今年はまちづくりという観点から取り組みたいと思っています。お年寄りが住みやすいまちづくりをし、その中の一つに商店街があるというような考えが必要と思います。
佐藤:昔のお隣さんというのは、今は難しくなってます。今からは文明の力の中のお隣さん、つまりインターネットのお隣さんというような使い方が必要になってくると思います。ただ、商店街の場合はどうしても個々の話が出てきますので、これを一つにまとめるのは非常に難しいと思います。しかし、その中でもまとまってやっているところもありまして、そのようなところは生き残るためにはいろんなことをやってみるという熱意を感じます。
坂本:それは、今回の商店街事業で痛いほど感じました。商店街の方達のいろいろな話を聞いていくうちに、なぜそのように思うのかと疑問に思うことがたくさんありました。やはり、個人の商店のみを大事にするということばかり考えていてはだめで、全体をとおして考えないと、良くなっていかないと思います。
佐藤:そうですね。やはり、まちの中にある一つのものとして捕らえ、地域をひっくるめて考えることが必要だと思います。
坂本:その地域という、一つのまちの中で、そこに住む人達が一番良い住み方ができるようにしていかないといけません。たとえば、インターネットでその日のイベント情報などを知らせ、夕方からどこかの広場、たとえば空店舗を利用して催し物をし、そこで老人から子供たちまで、まちの人達が楽しんで帰れるようなものを提供するとか。そういうものを作らないと、ただ空店舗が多いと言っててもしょうがないと思います。それと、文化を育てる、文化にお金を使ってもらうという様なことも必要と思います。
佐藤:それをやるには商店街だけではできません。この前も宇佐町の商店街で、商店街のことを考えていくとき、校区で考えましょう。それで、商店街の人達だけで考えるのではなく、校区全体の方に入って頂き、そこで校区の中の商店街はどうなのか、みんなが欲しがっているものを考えていけば、その中でイベントや文化事業などが生まれ、校区全体に広がっていきますから、やはり人が来る。そういうまちづくりをされてはどうですか、と提案しましたら、皆さんやろうという方向になってきました。他の地区でも同じだと思います。やはり、まち全体で考えていかないと、本当の意味での活性化というものはないと思います。
坂本:まさにまちづくりという考えですね。そこで、こういったものをつくるためにはどうすればいいのか、住んでいる人達の階層を調べるなどの調査をしたり、青写真を作ったり、企画・研究する専門の機関が必要になってくると思います。
佐藤:そうですね。やはり、総合的なコーディネーターが必要でしょうね。今まで、県や市がやってきた商店街の活性化に対して、経営コンサルタントの方々が言われていることは、ビジネスとしてどうなのかというところで、まちづくりまではいってないと思います。
坂本:そうなんですよ。ビジネスが先にいってしまうと、補助金が出ても全部景品や、旅行券に化けて消えてしまいます。やはり、投資に使わないとだめで、補助金が死んでしまいます。だから、私は景品や旅行券に使うというのは絶対に反対するんですよ。(笑い)
佐藤:あー、そうですか。(笑い)
坂本:製造業では、投資をしないと良い品物はできないという考えですから。補助金が出れば、先程の専門の機関を作るといったようなことに投資していかないと生き残っていくことは難しいと思います。


 

 行政は一地権者として、まちづくりに参加を
佐藤:去年、長野県の北部にある人口11千人の小布施町に視察に行かせて頂きました。北斎館を中心とし、文化に色彩られた小さなまちに、全国から年間約120 万人の観光客が来るそうで、どうしてそうなったのですかと聞きますと、マネージメントをする時に、行政はどういうことをしたかといいますと、行政は一地権者として参加した。つまり、行政指導ではなく、あくまでも土地を持っている地権者として参加した。だから、うまくいきました、恐らく行政指導として入っていたら、こんなまちはできなかったでしょう、ということでした。これは、おもしろい事例だと思います。本来、行政は火つけ役にまわらないといけないと思います。
坂本:私もこの前、商店街の人達と長浜市の黒壁に視察に行き、いろいろ話しを聞いて帰って来ました。そこで、それがいいというような話しが出るかというとそうではなく、北九州では難しいと言われるんです。どうしても、難しく考えてしまうんです。先程、校区単位でのまちづくりという観点から見ると可能かも知れない。北九州ではあのような大事業はできないと、頭から考えていては全く始まらないと思います。
佐藤:ですから、そういった時に行政が地権者という考え方で、入ってもらえればいいんですがねえ。
坂本:その話しは本当におもしろい考え方ですね。是非、その地権者という考え方で今度やってもらえませんか。
佐藤:そうですね。行政はどうしても、筋道が決まってますからそれから逸脱するのは難しいものですが、本当にできれば、もっとおもしろいアイディアが出てくると思います。
坂本:それは、先生方に力を発揮してもらわないといけません。

 これからの協同組合の在り方
佐藤:はい、我々もアドバイスを頂きながら、アイディアを出していきたいと思っています。それから、会長にお聞きしたいのですが、協同組合法というのがありますが、これは、昭和24年にできたものですね。私達がよく相談を受ける中に、お米屋さんの組合などありまして、事業をほとんどやっていないとか、やっていても収益性のあることはしてはいけないというように制限があったりして、これは今の時代にマッチしていないのではないかと思いますが。実際のところ、協同組合法というのは今のニーズに即しているのでしょうか。
坂本:昨年の秋に、昭和38に制定された「中小企業基本法」が大幅に改訂されまして、現在の中小企業を「国の経済のダイナミズムの源泉」として捉え直し、基本理念を「格差の是正」から「独立した中小企業の多様で活力ある成長発展」へと政策転換を図りました。昨年度はこのような考えに基づきまして「中小企業経営革新支援法」を施行し、「新事業創出促進法」や「中小企業創造法」を改正して、創業の促進や、ベンチャー企業の振興、更には既存企業の経営革新を図る関係法律の改正・新設がなされました。
 手近なところでは、「中小企業団体法」の改正で、商工組合のカルテル制度が廃止され、それに変わる新しい機能や役割として環境、リサイクル、エネルギー、安全問題やセイフティネットの受け皿として、業界レベルでの取り組みが図られています。このような状況の中で、協同組合法に設置されています中央会も、今年3月「中央会21世紀ビジョン」をとりまとめ、今までの、協同組合を指導するという立場から支援へと、切り替えに取り組んでいます。これらのことから、協同組合法は変わっていませんが、協同組合の位置づけが変わることによって、いろいろとスタンスが変わってくると思います。それから、協同組合・企業組合・協業組合が、そのまま会社に組織変更できるようにもなりました。
佐藤:はあ、移行できるんですね。今までは、事業をやっていなかったものが、事業もやっていいというようになったんですね。
坂本:はい、今度の中小企業関係の法律改正でそのようになりましたからね。
佐藤:いやあ、いろいろと勉強させて頂きました。ありがとうございました。
坂本:いえ、私のほうこそ貴重なお話を聞かせて頂きまして、ありがとうございました。

北中連だより NO.92 夏季号 目次へ
 
 商店街訪問   門司港レトロ横丁
門司みなと商店街振興組合

理事長 山本 浩 (66歳)

設   立:昭和46年12月23日
組 合 員:84名
住   所:北九州市門司区栄町4-26
 

門司港栄町銀天街

 「ここには山もある、海もある、人通りもある。これだけバランスがとれて小さく纏まっているまちは、そうないでしょう」トーナス・カボチャラダムス氏が愛する港町門司港。その港町のシンボル的商店街である栄町銀天街に、山本浩理事長(門司みなと商店街振興組合)を訪ねました。
理事長は山本文房具店の三代目で、初代は山口県の上岡から来られたそうで、栄町が戦災にあい、掘っ立て小屋で商売を続けて、復興を支えてきたという生粋の門司港子です。
 ・・門司港レトロが5年目を迎えて、年間の観光客も当初の107万人から、10年には165万人まで増加しています。出光美術館がオープンし、更にロープウェイやトロッコ列車構想など、今や、北九州市で一番元気な街ではないですか、とお尋ねしますと。
 「うれしいことですが、今は観光客は二の次に考えています。先ず地元の人たちが買物に来ていただけるよう、イベントなどを行っています。例えば、年3回のワゴンセール、土曜夜市、レトロフェスタ、門司みなと祭りには栄町銀天街の山車<北前船>を出しています。又、年末には市内統一の売出しなど懸命に努力しています」
 ・・イベントを増やす予定はありませんか。
 「現時点では難しいですね。祭りにしてもイベントにしても、それを支える人が減ってきています。例えば、理事長職など、文書作成から議事録作成まで一人でやっております。ワープロ、パソコンができないと理事長を引き受けられないのが現状です」
 ・・厳しいですね。商店街に影響を与え続けてきた山城屋デパートあとはどうなっていますか。
 「テナントが数件入っているだけです。今一番の懸念材料です。門司区長に嘆願書を提出していますが、そのままになっています」
 ・・平成6年に「おもしろマップ」8年には「門司港レトロ横丁」を発行されていますね。ユニークなガイドマップですが、その後どうなっていますか。
 「事業部長の山口仁氏が広報担当で発行しましたが、今は門司港レトロ倶楽部で活躍中です」
 ・・情報誌「レトロタイムス」「門司港グルメマップ」がそうですか、玄人裸足の仕事振りですね。
 「そうなんです、東京で広報の仕事をしていたのを店の後継にと呼び戻されました。商店街にとっても門司港にとっても、無くてはならない人です」
 ご趣味はとお聞きしますと、孫の守と犬の散歩ですと笑顔で答えられましたが、最後に「実は、観光客が地元商店街にどのように流れてくるのか、日夜脳裏を離れません」とつぶやかれました。
北中連だより NO.92 夏季号 目次へ
 
 商店街訪問   うまかもんなら旦過たい
北九州市小倉北区旦過商業協同組合

理事長 吉村 英之(59歳)

設  立:昭和27年3月10日
組合員:48名
住  所:北九州市小倉北区魚町4−2―18
 
 「うまかもんなら旦過たい」團伊玖麿氏が、関東では決して手に入らないと、鯨の尾の身、北九州独特の極細の鴨頭葱、若布の茎、かなとと呼ばれている小さな河豚の剥き身などを旦過で買いもとめ、空を飛んで家に持ち帰ると「パイプのけむり」に書いていますが、日本有数の市場と評価されている旦過市場は、大正の始め、神嶽川の川岸に玄海灘のいわしを積んだ伝馬船が、荷揚げをして商いを始めると、自然に近郊各地から野菜や果物をもった商人が集い、市場的な賑わいを見せ、広場では、祭りの折には軽業やお化け屋敷、相撲などの掛け小屋ができました。庶民の台所として、またはハレの場としての賑わいをみせるようになりましたが、昭和18年に強制疎開で建物が撤去されてしまいました。戦後逸早く、商人達が再び集まり小売の生鮮市場が再開され今日に至っています。
 北九州市小倉北区旦過商業(協)の吉村英之理事長を訪ねますと、旦過町商店街中村克己会長も同席頂きましたので、お二人にお聞きしました。

旦過市場

 ・・まず、旦過市場の構成を教えて下さい。
 「旦過町内会、旦過商業(協)、小倉中央市場(協)、新旦過町内会、グリーンロード(振)の五つの組織で構成しています」
 ・・店舗数と来場者数がわかりますか。
 「156店舗で、鮮魚23、野菜19、食肉9、惣菜7、塩乾9、果物5、蒲鉾5、その他79となっています。1日約1万人の来場者があります」
 ・・11月9月14日に火災が発生し、12店舗が被災されましたが、その後防災にはどのような取り組みをされましたか。
 「5組織がこれまで、個別に活動をしてきましたが、火災の経験から地域として協同で防災システムを構築しました。緊急時の放送システムですが、通常は和やかに買物ができますようにと、音楽を流しています」
 ・・旦過市場の現・未来についてお聞きしたい。
 「砂地のため砂が川に流れ込み、地盤沈下が続いていることと、2度の冠水と昨年の火災、更には家屋の老朽化が進んでいることもあり、再開発を計画しました。旦過市場100年祭を共同で催しましたが、こんどは、200年祭につながる全国のモデル地区になるような再開発に取り組んでいます。大変厳しい環境下にありますが、神嶽川と紫川からの小倉城への景観を生かしながら市民が憩える市場へと、再開発準備組合(中村理事長)を作り、平成20年竣工を目途に事業を進めています」「来年2月に、魚町銀天街と共催で食を中心とした"冬まつり"を行います。食の文化を発信できるような売るだけでなく、食べる場も併せ提供して行きたいと思っています」
 吉村理事長は、趣味の詩吟(岳誠流)では師範代をつとめ、吉村英風の号をもつ風雅の人で、ゴルフを趣味とする中村会長との良きコンビで、夢も実もあるまちづくりに邁進されています。

北中連だより NO.92 夏季号 目次へ
 
 商店街訪問   リニューアル八幡をめざす
八幡中央区商店街協同組合

理事長 高原 章(80歳)

設  立:昭和33年10月10日
組合員:110名
住  所:北九州市八幡東区中央2丁目16−10
 
 新日鐵東門から約百メートル離れて位置する八幡中央区商店街は、文字どおり鉄の城下町です。高炉に火が入った明治34年に商店街が生まれ、昭和25・6年の朝鮮戦争特需には、5万人の人たちが製鐵所で働き、三交代で東門に出入りする人たちが滝のように商店街を行き交ったといいます。やがて、40年代の新日鐵合理化が八幡を直撃し、中央区商店街の苦難の道が始まります。
 昭和29年に正式許可日本第一号としてアーケードを設置して注目を集めましたが、平成9年には総工費約10億円をかけ、全長延べ約850メートルのアーケード並びにカラー舗装を全面改装しました。新しい商店街は、「パサージュ・コスモ」と名付けられ(パサージュは<通り>・コスモ<宇宙>の意)、新時代に向かって積極的に各事業に取り組んでいます。
 某日夕方、商店街事務所に高原章理事長を訪ねますと、梅崎、寺本両副理事長、鹿田専務理事、北山顧問の各位が待っておられました。
 ・・立派なアーケードとカラー舗装ですが、新日鐵の合理化と区内の人工減と厳しい状況のなかで、どのような対策を講じられていますか。  「いきなり厳しい質問ですね。毎年4月に他県との親睦と交流を深めるため、その県の物産を紹介する春まつりを昭和62年から行っています。平成12年で14回目となるこのイベントは地域住民に充分定着したと思います。今年は下関のおいらんで大変な人出でした。また<街に、にぎわいを呼び戻そう>の掛け声のもと、7月21日から9月29日まで11週間連続で実施します<レインボー・サマー・ステージ>と銘打ったコンサートを毎金曜日の夕暮れに開催します。軽音楽の夕べ、クラシックの夕べ、ジャズの夕べと週替わりで行います。ビールや焼き鳥の屋台も登場して"夏祭り"の雰囲気を演出するほか、買い物券があたるお楽しみ抽せん会も実施します」

八幡中央区商店街

 ・・来年は北九州博覧祭が開催されますが、波及効果がありますか。  「大いに期待していますし、共催イベントも計画中です。それと跡地に住宅1000世帯分が建つ計画があります。これが実現しますと八幡駅前再開発と併せ、名実ともにパサージュ・コスモと成る日を待ちわびています」  ・・八幡東区は高齢化が進んでいますが、何かお考えですか。  「実は、お年寄りが買物しやすい循環バスを計画しています。1日5・6回無料でと予定していますが、まだ各方面との調整が必要です。併せてトイレがある待合場所も検討中です」  この年で理事長に引っ張り出されましてね。と笑顔で語る理事長は、この商店街で時計店を50年間営み、選管委員長、民生委員、国税局長表彰と地域の顔でもあります。

北中連だより NO.92 夏季号 目次へ